はじめに

「Medical Compass 最新治療と健康のナビゲーター」へようこそお越し下さいました。
このサイトを運営しております、Miyarun(ミヤラン)と申します。医学修士を持つ薬剤師として、複雑で時に不安をかき立てられる医療情報の海の中で、皆さまに「希望の航路」を指し示すお手伝いができればと願い、このサイトを立ち上げました。
原点 ― 14歳のあの日から
私が医療の道を志したのは、14歳のときにさかのぼります。
ある日、父がMDS(骨髄異形成症候群)という血液の病気であると告げられました。突然のことでした。中学生だった私には、この病名がどれほど重いものなのか、本当の意味では理解しきれませんでした。それでも、家族の表情と、変わっていく父の様子から、何か大きな異変が起きているのだと、子どもながらに感じ取っていたことを今でも覚えています。
父はやがて、44歳という若さでこの世を去りました。
このとき、私の中にあったのは、何ひとつしてあげられなかったという、絶対的な無力感でした。手を差し伸べたくても、何が起きているのかさえ十分にわからない。父の苦しみを和らげる術を、当時の私は何ひとつ持っていなかったのです。
しかし、その無力感は、やがて一つの強い決意に変わっていきました。
「同じような病で苦しむ人たちを、何としても助けたい」
この想いが、私を医学・薬学の道へと導いてくれた原点です。あれから約30年。胸に灯ったその火は、今も静かに、しかし確かに燃え続けています。
現場で抱き続けた、歯がゆさ
薬剤師となり、主に総合病院の門前薬局で、私は多くの患者さんと向き合ってきました。抗がん剤の副作用に苦しむ患者さん、新しい治療への不安を抱えるご家族、薬の飲み合わせに戸惑う高齢の患者さん。
これらの方々に対して、薬局のカウンター越しでは、お一人おひとりに十分な時間を割くことが、どうしても叶いませんでした。
「もっと丁寧にお伝えしたかった」
「もっと深く、不安を聞き取りたかった」
「お薬の意味を、もっと納得していただけるまで説明したかった」
日々の業務の中で消化しきれなかった、そんな自分自身への歯がゆさ・不甲斐なさが、いつも心の奥に残っていました。
この想いを、別の形で患者さんとそのご家族にお返しできないだろうか――そう考えたことが、このサイトを立ち上げる、もう一つの大きな動機となりました。
読者の皆さまへの約束
このサイトは、がんや循環器疾患をはじめとした、命と真摯に向き合う患者さんとそのご家族、そして健康意識の高い方々に向けて綴っています。私がお約束するのは、次の5つです。
- 世界の最新エビデンスを、医学・薬学の二重のフィルターを通してお届けすること。
PubMedに掲載された論文などの一次情報を、薬剤師としての実用的視点と、医学修士としての研究的視点で読み解きます。 - 日本人を対象とした研究成果や、日本で使用できるお薬の情報をお届けすること。
「日本に暮らす皆さまにとって、本当に意味のある情報」を選び抜いてお届けします。 - 「希望が持てる情報」を発信すること。
不安を煽る記事は書きません。根拠に基づきつつも、新しい治療の可能性、暮らしを少しでも楽にする工夫、前を向くための知識――読み終えたあとに、ほんの少しでも心が軽くなる情報をお届けすることを、何より大切にしています。 - 難解な論文や新薬情報を、図や表で「見える化」してお伝えすること。
記事を積み重ねた先に、独自の整理体系である「コンパス・アルゴリズム」を構築し、いつでも振り返れる地図のような場所にしていきます。 - 「藁をも掴みたい」と願う夜に、寄り添える情報を発信し続けること。
病と向き合う方々の不安を、少しでも和らげられる存在でありたいと願っています。
カウンターの向こうでは叶えきれなかった「もう一歩踏み込んだ説明」を、このサイトで少しずつ、誠実に届けてまいります。
30年の想いと、医学・薬学の視点を携えて、皆さまの「希望の航路」を指し示すことができれば、これに勝る喜びはありません。
どうぞ、ゆっくりとご覧いただければ幸甚です。
Miyarun
資格
- 薬剤師免許
- 金沢大学大学院医学系研究科修士課程修了(医学修士)
- 日本薬剤師研修センター研修認定薬剤師(更新3回)
- 日本癌治療学会認定がん医療ネットワークナビゲーター
- TOEIC L&R テスト 835点
所属学会
- 日本臨床腫瘍薬学会